畑に、畦畔に、なかなか駆除しきれない厄介な雑草が増えてくる時期です。
今回は、渥美半島で良く見られる難防除雑草とその対処法についてご紹介します。
アオイ科 ゼニアオイ属 1~越年草
ヨーロッパ原産の帰化種です。
渥美半島の圃場において頻繁にその姿を見かけます。
繁殖力が非常に旺盛で、薬剤への抵抗性をもつ個体もあるようです。
また、株が大きく成長すると茎が木質化し、地中のかなり深くまで根を張るため防除が困難になります。
発見したら株の小さいうちに処理することをオススメします。
イネ科 ドクムギ属 1~2年草
こちらもヨーロッパ原産の帰化種です。
かつて牧草や緑化に用いるために導入されたものが野生化したとされています。
ネズミムギの中には、グリホサート系除草剤に抵抗性をもつ個体があり、
ここ渥美半島においても発生を確認しています。
当社実施の試験の結果から、グリホサート系除草剤を散布しても効果のみられないネズミムギの駆除にはグリホシネート系除草剤「ザクサ」やパラコート系除草剤「プリグロックスL」の散布をオススメします。
※詳しくは、2021年6月更新『グリホサート抵抗性雑草には「ザクサ」!』をご覧ください。
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イラクサ科 イラクサ属 多年草
ヨーロッパ原産の外来種です。
「ネトル」とも呼ばれ、ヨーロッパではハーブとして食用にも利用されているそうです。
茎や葉には無数のトゲが生えており、トゲにはヒスタミン等の発痛物質を含むため、
誤って触れてしまうと痛痒さに見舞われるので注意が必要です。
当社では2022年3月に初めて圃場内での発生を確認しました。
駆除の際には厚手のゴム手袋をするなど皮膚への接触を避けたうえ、
地下茎でも繁殖するため根まで枯らすグリホサート系除草剤を使用すると良いでしょう。
外来の植物は繁殖力が旺盛で、増えてしまってからは防除が難しいものも多いです。
雑草を放置すると害虫の温床にもなりますので、圃場や畦畔の除草は発生の少ないうちから行うことをオススメします。